お金の知識

今こそお金の教育が必要な理由 【最低限身に着けるべき金融リテラシ―】

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日本の投資人口(投資を始めている人の割合)は諸外国と比べてまだまだ低いのが現状ですが、これは昔からの日本人のお金に関する考え方が影響しています。

ところが終身雇用や経済が右肩上がりの時代が過ぎ去った日本では、今こそお金の知識(金融リテラシ―)が問われているのです!

今回はなぜ日本人はお金に関する知識が低いのかをおさえたうえで、お金の知識を得る方法を覚えていきましょう!

 

金融リテラシ―と日本の現状

金融リテラシ―とは

金融リテラシ―とは、広い意味でいうと「お金や経済に関する知識」のことです。

もっと具体的にいうと、一つの指針になるのが金融庁が出している「最低限身に付けるべき金融リテラシー」であげられている次の4項目です。

  1. 家計管理
  2. 生活設計
  3. 金融知識及び金融経済事情の理解と適切な金融商品の利用選択
  4. 外部の知見の適切な活用
先生
先生
これだけだと分かりにくいので各項目を簡単に解説しましょう

①家計管理

家計が赤字にならないよう収入と支出の管理をしっかり行えることです。このブログでも家計管理の方法を以下の記事で解説しています。

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【家計見直し】お金を貯める第一歩は家計簿から 【家計簿で把握したいポイント】貯金や投資に回すお金を増やすために取り組むべきことの最優先は、支出の削減…つまり使うお金を減らすことです。 でも、生活の中に組み込...

②生活設計

いつまでにどのくらいのお金を貯める必要があるかを計画することです。このブログでは以下の記事で解説しています。

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【人生設計】お金の将来設計にチャレンジしよう! 【ファイナンシャル・プランニングの策定】よく将来のことを考えてとか、将来に備えて…といった言葉を聞きますが、どうやって備えていけばいいか分からないという方もいらっしゃると思いま...

③金融知識及び金融経済事情の理解と適切な金融商品の利用選択

貯金や投資などの資産形成や、保険のようなリスク対策、クレジット・ローンといった借金のことまで、広く金融のことを理解することです。

④外部の知見の適切な活用

金銭トラブルなどがあった場合の相談窓口や対処方法、金融商品を判断するうえで参考にすべきことなどを知っているかといった内容です。

 

日本人の金融リテラシーは低い

ざっと4項目の内容を説明しましたが、とにかく日本人はこの金融リテラシーが低いです

それを示す一つの例として、金融広報中央委員会が実施している「金融リテラシ―クイズ」というものがありますのでその回答結果をみてみましょう。

先生
先生
問題数は5問と数分で回答できますの、みなさんも是非挑戦してみてください。そしてこちらが結果です

金融リテラシ―クイズ回答結果全国平均は52.6点という結果でした。半分は不正解ということですから、やはり日本人の金融リテラシ―はそれほど高くないようです。

年齢別の結果をもう少し掘り下げてみましょう。

年齢 平均点
18~29歳 39.5点
30代 45.9点
40代 48.6点
50代 54.3点
60代 57.9点
70代 56.9点
こうじくん
こうじくん
予想通りというべきか、若いほど知識が不足している傾向にありますね

他にも同じようなテストで自分の現状を把握できますので、是非試してみましょう。

私スノーの挑戦結果です。自分の知識を客観的に図れたのは、よい気づきでした!

マネー力診断結果

 

なぜ日本人の金融リテラシ―は低いのか

まず学校では教えてくれません。そういう科目がありませんからね。(中学あたりで「政治・経済」という科目はありますが、あれは社会全体の政策等のことで、個人ベースの取組のことではありません。)

では家庭ではどうかというと、みなさんがそういう教育を受けていなかったのと同じで親も受けていません。よって、親から子へそういう知識が伝わるかというと、あまり期待できないのが今の現状です。

また日本では「人前でお金の話をするのは、はしたない」という考え方が根強く、例え家庭内であっても親の収入や家計の状況についてオープンにしているケースは少ないでしょう。

先生
先生
日本では”いい会社に入れば一生安泰”という時代が長く続いてきたし、定額貯金の利率も高かったため、お金に関しては保守的な考え方が馴染んでいたと考えられるね。加えて過去のバブル崩壊のマイナスイメージも今だ根強いと考えられるよ 

海外の状況はどうか(アメリカ・イギリス)

一方海外ではどうかというと、例えばアメリカやイギリスでは小学生くらいからお金のことを学ぶのが当たり前になっていて、特に「金融ケイパビリティー教育」というものが進められています。

【金融ケイパビリティー教育】
お金に関する知識だけではなく、実際の行動に焦点を当てていく教育。実際の資産管理や金融商品の選定といった実践を通じてスキルを高めていく。

こうした教育の成果もあり、お金に関する考え方の違う欧米と日本では、家計を構成する資産の内訳も大きく異なります。

日本銀行調査統計局の調査(2017/08/18)

種別 日本 アメリカ ユーロエリア
現金・預貯金 51.5% 13.4% 33.2%
債務証券 1.4% 5.6% 3.2%
投資信託 5.4% 11.0% 9.2%
株式等 10.0% 35.8% 18.2%
保険・年金等 28.8% 31.2% 34.0%
その他 2.9% 2.9% 2.3%
先生
先生
こういう資産の内訳をポートフォリオというんだよ
こうじくん
こうじくん
日本は現金や貯金が多いのに対して、アメリカでは株式や投資信託といった投資が大きな割合を占めてますね
先生
先生
そうなんだ。欧米では健康保険などの社会保障が十分でなかったり退職金という仕組みがなかったりと、より自己責任が問われる社会だから、資産を自助努力で増やしていく必要性があったんだ

 

お金の知識を増やしていく

お金の知識を高めていくことの必要性

欧米に比べて日本における金融リテラシ―は低い、という事実はお分かりいただけたと思います。

「日本は日本、外国は外国、それぞれ事情が違うんだから違いがあってもいいじゃない。投資とか危ないだけだし、お金が減らなければいいよ」

中にはこう考える人も多いと思います。

しかしこれからの時代、そうとばかりもいっていられません。時代はこれからも大きく変化し続けますが、私たちを取り巻く環境にあまりよい材料がないからです。

ざっとあげてみます。

  • 終身雇用の崩壊
    →多くの会社で45歳以上のリストラ加速。
  • 年金支給年齢の引き上げ議論
    →年金受給開始年齢を75歳で審議
  • 定年年齢70歳引き上げ議論
    →そんなに働きたくない
  • マイナス金利政策
    →預貯金してもお金は増えない
  • AIやRPAの台頭による仕事の変化
    →長期スパンで職業に変化が

上記の変化の根底には少子高齢化という問題があったりしますが、いずれにしても何も考えないとお金を貯めるのもなかなか難しい時代になっているということです。

ところでみなさんの思い描く未来ってどのようなものですか?

  • 安心して家族を養っていきたい
  • 好きな仕事と趣味を両立したい
  • たまに旅行にいったりおいしいものを食べたりささやかな贅沢ができる生活をしたい
  • マイホームを持ちたい
  • 退職後は悠々自適にのんびり暮らしたい
  • 海外生活したい
さっちゃん
さっちゃん
うわぁ~どれも憧れる生活だなぁ

いろんな幸せのカタチがあると思いますが、自分の思い描く幸せな未来を実現していくには、家計をきちんと運営していったうえで、お金を増やす投資にも資産を振り向けていくのが現在の最適解といえます。

これを可能にする土台が、まずはお金を知る(金融リテラシ―)ということなのです。

 

金融リテラシーの勉強方法

さて、ではその金融リテラシ―をどのように身に着けていけばいいか。いくつかの勉強方法をご紹介しますので、自分が取り組めそうなものから是非取り組んでみてください。

金融リテラシ―の勉強方法
  1. 動画で学ぶ
  2. ネットで学ぶ
  3. 資格を取得する
  4. セミナーで学ぶ

1つずつ解説します

①動画で学ぶ

ネット上には金融リテラシ―を解説してくれる良質な動画が多数存在します。もちろん無料ですので、まずは気軽に勉強するのに最適です。2つおすすめをご紹介します。

(1)動画で学ぶ金融リテラシ―(全国銀行協会)

全国銀行協会が提供する動画で「90秒でわかる!」がテーマ。その名のとおり各動画が90秒で視聴できるので、気軽に学習することができます。かなり初歩的な内容に特化しているので、まずは学習の入り口にどうぞ。

(2)セミナーシェルフマネー

お金の基礎講座やお金の投資講座に関する動画を視聴することができます。割と基礎的な内容が網羅されていますから体系的に学ぶことができます。全体的には投資に関するウエイトが高めです。

 

②ネットで学ぶ

子ども向けの金融教育が行われていない…とこのブログ内でも言及していますが、実は良質な学習教材は用意されているんです。つまり教材はあるけどそれが知られていない・有効活用されていないということです。

金融庁のWEBサイトには、

と、それぞれのカテゴリー別に教材が準備されていますので、是非活用しましょう。

中でも「基礎から学べる金融ガイド」というPDFファイルは、金融リテラシ―全般を網羅したすばらしい資料ですので、これだけでも見ておいてください。

 

③資格を取得する

金融リテラシ―を身に着けるためにある意味手っ取り早いのが、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を取得してしまうことです。

資格取得のために参考書一冊購入して勉強するだけで、かなりの知識が身に付きます。FP3級であれば一冊の参考書(及びネット上の過去問)を1か月程度勉強するだけで十分合格可能です。

使用する参考書は以下のものがおすすめです。

資格というカタチとしても残るのでこちらも是非おすすめです。

 

④セミナーで学ぶ

無料で利用できる教材を使って独学するのもいいけど、もっとがっつり金融の知識をつけたい!という方は無料で開催されているセミナーに参加することも有効です。

特に投資に関しては学習範囲が多岐に渡るため、プロの講師の話を聞くことで、より実践するまでの効率をあげることにもなるでしょう。

おすすめは日本ファイナンシャルアカデミー株式会社が開催する「お金の教養講座」です。
有名な講座なので耳にしたことがあるかもしれませんが、この口座では

  • 貯金体質になりたい
  • 収入アップを目指したい
  • 老後の不安をなくしたい
  • 早期リタイアをしたい
  • 投資でお金を増やしたい

といったニーズにこたえる内容となっています。とにかくお金の仕組みを体系的に学習できると好評です

受講は教室、WEBの好きな方を選択できます。(※現在コロナウイルスの緊急事態宣言により教室受講は受付休止中です

またWEB受講は収録映像を視聴するタイプと、生放送LIVEで受講するタイプがあり、生放送LIVEはチャットによる質疑応答もできますので、より柔軟性がありますね!

どんな講座か不安に感じる方は是非こちらの動画をご覧ください。実際に参加された方の感想や受講の雰囲気を知ることができます。

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まとめ

今回のトピックをまとめます。

  • 日本では金融教育が不足している結果、欧米に比べて相対的にお金の知識が不足している
  • 投資に関しては必要以上に危ないものという認識がある
  • 今後ますます変化していく時代の中、お金の知識(金融リテラシ―)の有る無しが人生(叶えない夢や希望)に大きな違うを生む
  • お金の勉強をする方法には、動画やネット、セミナーなど無料で受けられるものがたくさんある。
  • まずは行動しよう!

お金の知識は本当に身に着けた方がいいです。学習は上記で紹介した方法など色々ありますので自分にあったやり方を選択してください。

方法はどうあれまずは行動することが重要です。

行動さえすれば、きっと次なる課題が見え、どんどん人生が能動的になるでしょう。そのスタートとして是非行動してみてください。